コラム

▼よく読まれている記事
1位 給水設備リニューアルで得られるメリットとは?
2位 耐震補強工事の効果や種類について
3位 用途変更を伴う大規模改修
4位 ビルの耐震補強について
5位 オフィス入居工事はB工事が多い

新日本リフォームのリフォーム事業 > コラム > 旅館の耐震補強の必要性と耐震工事の進め方

旅館の耐震補強の必要性と耐震工事の進め方


旅館が耐震補強工事に取り掛かる大変さ



2013年11月に耐震改修促進法が改正されています。これによって耐震診断の実施とその結果報告が義務付けられました。診断によってホテルや旅館が基準値をクリアできていなかった場合には、耐震補強工事をすることが努力義務とされています。

「努力義務」というとても曖昧な表記であることも手伝い、工事費の工面の問題であったり工事中の営業をどうしていくかの問題であったりという観点から、なかなか工事に踏み切れていないところが多いです。宿泊客からすれば、少しでも安心できる宿に泊まりたいと思うのは当然のことです。そして、それを宿側もわかっていても踏み切れないのは複雑な事情があります。

旅行をした際に、宿泊先で「一部工事中」という表記がされて工事を進めている場面を見たことがあるという人も多くいらっしゃることでしょう。しかし、このような一部工事というのは塗装が剥げたものを塗り直したり、壁の補修をしたりといった少しの工事であることがほとんどです。耐震補強工事のような建物全体の強度を上げるための工事というのは構造から手を加えていく必要があるために、こういった一部だけの工事で済ませることができません。

そうなれば補強工事をしている期間については、完全に営業を停止することになってしまいます。工事で休業している期間にはお客さんが来なくなってしまいますから、完全に収入が得られない状態となり、従業員に給与を支払うこともできなくなる可能性が高いのです。

そして、この利益が得られなくなる状態というのは、工事期間だけで済まないことも考えられます。休業期間を作ってしまうことによって、新規顧客獲得のチャンスを失うことやリピーター離れといった状態を起こしてしまう可能性もあるのです。そこで、少しでもリスクを軽減するためには、工事を行うにあたっては数年計画でしっかりと営業計画を練る必要があります。



工事を行うにあたっての業者選び



最近では、少しでも旅館のリスクを軽減して耐震補強工事が行えるようにと、業者の中には営業しながらでも工事が行える方法を検討してくれるところも増えています。もちろん、工事中には使えない場所が出てきたり少しの騒音があったりと顧客に迷惑をかける可能性もありますし、仕事が進めにくくなる場面もあったりします。しかし、工事をせずに営業を続けることや、休業をすることに比べれば圧倒的にリスクが回避できますから、かなり理想的な工事であると言えます。

具体的な工事の進め方というのは業者によって異なりますが、資材を最低限しか敷地内に持ち込まず景観が損なわれないようにしたり、音が外に漏れないように防音対策をして工事をしたり、フロアごとに工事をすることによって営業できない場所を限定したりと様々な工夫をしてくれます。

もちろんすべての工事業者が対応できるわけではありません。そして、業者によって行う工法は変わってきます。そこで、きちんと宿泊施設にあった耐震補強工事がどういったものであるのか、そして工事はどのくらいの期間で、かかる費用がどれくらいであるのかということを設計者施工業者といった人たちとたくさん話し合いをして、業者についても比較検討をした上で自分たちに最も合っていると思える業者を選ぶことが重要です。

工事を行うにあたっては工事の内容以外にも、工事費用や工事期間の営業での利益、従業員の給与の支払いといったことも考える必要があります。そこで、工事の内容と並行して税理士や会計士にも工事についての相談やアドバイスをもらうことが望ましいです。



耐震補強工事によって旅館にはメリットがある



耐震補強工事を行うとなれば、旅館としてはどうしても利益が損なわれることばかりに目がいきます。工事期間にはどうしても外に覆いができてしまったり旅館内に資材が置かれたり騒音が出たりするとして、旅行客が減ることを心配するためです。また、工事にも費用がかかりますから、工事費用をどこから捻出するのか、工事終了後にしっかりと顧客を取り戻すことができるのか、ということも不安になります。

しかし、工事をすることはこのようなマイナスポイントだけではありません。意外とプラスになるポイントもあるのです。まずは工事をしているということで、旅館がきちんと地震対策をしているという対外的なアピールになります。きちんと工事をして耐震性を上げようと考えているということで、旅館に対して信頼感が得られたりプラスの評価をしてくれたりする顧客の方も多く、リピーターになりやすい傾向があるのです。

次に、工事中ということでマイナスイメージがあるからこそ誠意ある対応をすると相手の心に響き好印象を持ってもらえることが多いです。スタッフも工事中にもかかわらず足を運んでくれた、という気持ちから自然と顧客に対して丁寧に対応をすることができるという傾向があります。

もちろん工事終了後にはしっかりと耐震補強工事が済んでいるため、安心安全に利用ができる旅館であるということをしっかりとアピールすることができ、それによって顧客を獲得するチャンスを作ることができます。工事期間中や工事終了後に特別価格で旅館を営業するというのも一つの方法です。新規顧客を獲得しつつ、リピーターにはさらに満足度を得てもらうことができるでしょう。

▼よく読まれている記事
1位 給水設備リニューアルで得られるメリットとは?
2位 耐震補強工事の効果や種類について
3位 用途変更を伴う大規模改修
4位 ビルの耐震補強について
5位 オフィス入居工事はB工事が多い

対象者別メニュー

サービスメニュー

お問い合わせお問い合わせ